仕事をするうえで、適度な休みを取ることはとても大切です。
しかし巷では、「フリーランスには休みがない」という意見が散見されます。
フリーランスになる前の方のなかには、「休みがないのならフリーランスになるのはやめておこうかな・・・」と考え始めている方もいるかもしれません。
そこで今回は、「フリーランスには休みがない」と言われる理由や、フリーランスが休みを上手に取る方法などをまとめて解説します。
まだフリーランスとして独立していない方はもちろん、現在進行形で休みの少なさに悩んでいる方もプライベートを充実させられるようになるので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
フリーランスには休みがないって本当?
「フリーランスには休みがない」という意見が散見されますが、実際は休みがまったく取れないというわけではありません。
スケジュールを調整したり、高額な仕事を受注したりできるようになれば、会社員と同じかそれ以上に休むことだって可能です。
【フリーランスの休日の例】
●毎週土曜日と日曜日に休む
●3ヶ月無休で働いて、1カ月まとめて休む
●休めそうなタイミングで休む
フリーランスは会社員のように休日が明確に指定されることが基本的にはないため、休日の日数や休みを取るタイミングは人それぞれです。
しかしながらフリーランスは仕事の進捗状況や収入事情などにスケジュールを左右されやすいため、人によっては休みが取れない場合もあると考えられます。
「フリーランスには休みがない」と言われる理由
フリーランスとして働いていても、休みをしっかり取っている人は大勢います。
この記事を執筆している筆者もフリーランス歴3年になりますが、毎月6~10日は休日を設けています。
それではなぜ、「フリーランスには休みがない」という意見があるのでしょうか。
ここでは「フリーランスには休みがない」と言われる理由を4つ紹介します。
会社員のような休暇制度がない
会社員として働いていると、有給休暇や代休のような休暇制度が利用できますよね。
しかしフリーランスは会社に所属せず個人的に活動する働き方であるため、会社員のような休暇制度はありません。
休むタイミングも休む期間も、すべて自分の意志で決定します。
会社員のように休日が明確に定められていないぶん、休日と働く日の境目があいまいになりやすいため、休日が少なく感じるのかもしれません。
どれだけ働いても構わない状況
厚生労働省の公式サイトを見てみると、会社員は少なくとも毎週1日か、4週間を通じて4日以上の休日を設けることが法律で定められていることが分かります。
会社員だと上司や専門の部署が勤務時間を管理しており、働き過ぎていると休日を取るよう声をかけてくれる場面もあるでしょう。
しかしながらフリーランスは基本的には1人で黙々と作業する働き方であるため、気づいたら会社員時代より労働時間が長くなっていることがあります。
休むと収入に直結する可能性がある
会社員だと、毎月一定の基本給や各種手当が振り込まれるため、フリーランスよりも収入が安定していると言えます。
一方フリーランスには、会社員が会社から支払われるような基本給も、各種手当も、ボーナスもありません。
フリーランスの収入は、受注・納品した数だけ増加します。
逆に言うと休み過ぎて仕事ができなかったら、その分収入はダウンしてしまうのです。
「来月の生活に必要な金額をまだ満たせていない」「万が一仕事ができなくなったときに備えて、少しでも多く稼いでおきたい」といった理由で、休日をなくしてでも働く人もいるため、フリーランスには休みがないと言われるのかもしれません。
仕事の進捗状況に左右されやすい
会社員として働いていると、自分が休んでいる間の仕事は他の人がカバーしてくれることが多々あるでしょう。
しかしフリーランスの場合は会社に所属せず個人的に働くため、クライアントとの連絡や修正などをすべて自分1人で手掛ける必要性が出てきます。
会社員であれば他の人に仕事の一部をお願いすれば良かった状況でも、フリーランスだとすべての作業を1人で担当するのが一般的。
全体的な遅れが発生しないよう、休日返上で働くことでスケジュールを調整することもあるため、休日が少なくなるケースもあります。
フリーランスが休みを取るときに意識すること
明確な休日を定めるのが難しいこと、働いた量が収入に直結することなどから、休日がなかなか取りづらいフリーランス。
しかしポイントを抑えると、収入を維持したままクライアントに迷惑をかけることもなく、しっかりと休むことは十分可能です。
ここでは、フリーランスが休みを取るときに意識することを3つ紹介します。
スケジュールをしっかり確認する
休みを取りたいときは、まずはスケジュールを隅々までしっかり確認しましょう。
納期までの作業日数を逆算したり、1ヶ月分の収入がどのくらいになるかを見積もったりして、休日を取れるタイミングを見つけるのです。
自分のなかで働く日数や収入のボーダーラインを設けておくと、休日を取れる日が明確になりやすいですよ。
クライアントから急な依頼や修正の要望が入る可能性もあるので、少し余裕を持たせたスケジュールにしておくことをおすすめします。
なるべく早くクライアントに連絡する
休日を取る日が決定したら、なるべく早くクライアントの連絡しましょう。
クライアント側も仕事のスケジュールをある程度決めて働いているケースがほとんどですから、いきなり「○日は休みます!」と伝えると慌てさせてしまうかもしれません。
目安としては1カ月~2週間前までには連絡するほか、休みを取る日が近づいたらもう一度声を掛けるのも良いでしょう。
毎週土曜日と日曜日など、休む日をほとんど固定している場合は、その旨をクライアントに伝えておくことをおすすめします。
また、クライアントとの連絡手段として使っているチャットツールのユーザー名の横に、「○日休みます」「○日休暇のため連絡できません」といった一言を添えるのもおすすめの方法です。
緊急事態が発生したときの対処法を考えておく
「サイトにエラーが発生した」「急いで修正してほしい」など、休暇中に緊急事態が発生する可能性もあります。
せっかくの休暇中にクライアントから連絡が来て、仕事をすることになってはリフレッシュするのが難しくなってしまいます。
万が一の事態に備えて、クライアントだけでも対処できるようなマニュアルを用意したり、納期を前倒しで納品して休日の前日までに修正まで終えられる状態にしたりしておくと良いでしょう。
フリーランスは病気・ケガをしたときに休んでもいいの?
フリーランスも、病気やケガなどで体調を崩したときは休んでも構いません。
むしろ放置しているとさらに悪化してしまうかもしれないので、なるべく早く休み、必要なら病院にも行くようにしましょう。
クライアントにも事情を説明したら納得してくれますし、代案を提案してくれるところもあるので、遠慮せずに申し出てくださいね。
常駐フリーランスとして企業と契約している場合は、その企業が用意しているルールに沿って行動することになる場合もあります。
念のためもう一度契約内容を確認したり、担当の人に問い合わせたりしておくと、いざという時も落ち着いて行動できるでしょう。
休みを増やすにはどうしたらいいのか
「フリーランスは休みがない」と言われていますが、スケジュールや収入次第で会社員と同じくらいの休日を取れます。
さらに働き方を工夫すれば、会社員以上の休みができるかもしれません。
ここでは、フリーランスが休日を増やしたいときに役立つ方法を3つ紹介します。
仕事の単価を上げる
フリーランスの休日を増やすなら、まずは仕事の単価を上げることに挑戦してみましょう。
例えばライターの場合、文字単価1円と文字単価5円では作業時間が同じでも報酬には大きな差ができます。
文字数3,000文字、構成の作成・画像選定ありの仕事の場合
文字単価1円:3,000文字×1円=3,000円
文字単価5円:3,000文字×5円=15,000円
仕事の単価を上げて短期間で必要な収入を得られるようになると、その分空いた時間は休暇に回すことが可能です。
技術や知識を身に付けて実績を作り、高額報酬の仕事を引き受けられるようにしましょう。
仕事の進捗状況を見計らって休みを取ってみる
フリーランスとして活動していると、クライアントの確認を待ったり作業が想定より早く完了したりして、思わぬタイミングで時間ができる場面があります。
もちろん次の仕事に取り掛かったり、気になる案件に応募してみたりしても良いのですが、思い切って休んでみるのもおすすめです。
丸一日休むのは難しくても、午後から休みにして出かけたり、早めに仕事を切り上げて部屋でのんびりしたりすると良い気分転換になりますよ。
働かなくても収入が発生する仕組みを作る
働かなくても収入が発生する仕組みを作るのも、フリーランスの休みを増やす効果的な方法です。
具体的にはブログを運営して広告収入が入るようにしたり、投資をして配当金を生活費に充てたりできるようにします。
フリーランスとして働いて得る収入に加え、広告収入や配当金も受け取れるようにしておくと、収入面での不安を軽減できますよ。
【収入例】
フリーランスの仕事のみ:月25万円
フリーランスの仕事&ブログの広告収入:月25万円(フリーランス)+月5万円(ブログ)=合計月30万円
生活費を稼ぐため休日を返上して働く必要性もなくなっていくので、相対的に休日を増やせるでしょう。
フリーランスにおすすめ!休みの日の過ごし方
せっかくの休日、仕事を気にせず自由に過ごして身も心もリフレッシュしたいですよね。
ここでは、フリーランスにおすすめの休日の過ごし方の一例を紹介します。
のんびり過ごしてリフレッシュ
フリーランスにおすすめの休日の過ごし方1つ目は、のんびり過ごしてリフレッシュ!
ベッドに寝転がってネットサーフィンをしたり、ソファに身体を預けて映画を見たり、仕事のことは忘れてゆっくりと過ごします。
家事をするのが面倒なときは、コンビニやスーパーで惣菜を買ってくるのも良いかもしれませんね。
休日は心身の力をだらりと抜いて、次の仕事に備えましょう。
資格や仕事に関する勉強を進める
普段は仕事の作業が忙しくて、自分の成長のために使える時間が限られている方も多いでしょう。
そんなときは、資格や仕事に関する勉強を進めるのもおすすめの過ごし方です。
仕事がある日とは違い、休日はまとまった時間が取れるため、勉強を大きく進める絶好の機会!
休日に勉強したことを仕事に活かし、単価をアップさせることで、さらに休日を増やせる可能性もでてきますよ。
ジムに行って運動不足を解消
フリーランスは基本的に室内で座って仕事をすることが多いため、どうしても運動不足になりがちです。
体力が低下したり、体調を崩しやすくなったり、以前よりだらしない体型になったりすることが気になるときは、ジムに行って体を動かしてみるのも良いでしょう。
体を動かすと日頃の運動不足を解消するだけでなく、溜まったストレスを発散するのにも効果が期待できます。
近くにジムがないときは、近所を散歩してみるのもおすすめです。
趣味に没頭する
仕事をする日は作業に集中する必要があるため、なかなか自分が好きなことをする時間は取れませんよね。
そこで休日は、ドライブ・読書・料理・ゲームといった趣味に没頭するのもおすすめです。
趣味に没頭していると仕事のこと忘れて好きなことに集中できるため、よい気分転換になりますよ。
半日・日帰りでプチ旅行をしてみる
寝て・起きて・スマホやパソコンを操作するだけでは味気なく感じるときは、半日や日帰りでプチ旅行をしてみましょう。
半日あれば近くの銭湯に入ったり飲食店を訪れたりできますし、日帰りなら隣町や隣県の観光名所・博物館・土産物屋まで足を延ばせるかもしれません。
普段と違う景色を見たり体験したりすると、心身に刺激を与えられて、よい息抜きになるでしょう。
まとめ
「フリーランスには休みがない」という意見もありますが、実際は休日をしっかりとっている人が大勢います。
もしかすると、会社員のような休暇制度がないことや、働いた量と収入が直結することなどから、休みを取りにくいイメージが付いているのかもしれません。
しかし実際は、スケジュールを調整して事前にクライアントに連絡しておけば、十分休みを取ることが可能です。
仕事の単価を上げたり、働かなくても収入が発生する仕組みを作ったりしておくと、会社員よりもたくさん休むことだって夢ではありません!
自分に合った働き方を見つけて、十分な休息を取れるようにしてみてくださいね。