仕事をしていると、納期に間に合いそうになくて焦ることがありますよね。
「契約時にできますと言ってしまったのに、後から納期を変えても大丈夫かな」「クライアントにどうやって話を切り出そう」と悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回は、クライアントへ納期の変更を交渉するときに大切なポイントや、交渉するときに使える例文などを紹介します。
締め切りに間に合いそうにないなら納期を交渉しても構わない
納期に間に合いそうにないと感じたとき、「契約内容を変更することになってしまう」「クライアントは気を悪くしないかな」と、納期の交渉をためらってしまう方もいるのではないでしょうか。
たしかに、一度提示された契約内容を変更することになるのですから、自分から言い出しても良いものか悩みますよね。
しかし余裕のない納期で仕事を無理やり進めてしまうと、クオリティの低いものが出来上がったり、不備を修正しないままクライアントに提出することになったりする可能性があります。
クライアントとの信頼関係を保つためにも、納期に間に合いそうにないことが判明した時点ですぐに交渉に取り掛かった方が良いでしょう。
納期に間に合わない人の特徴と改善策
フリーランスとして活動するとき、仕事の納期を守ることはとても重要です。
納期に間に合うか否かは、クライアントとの信頼関係や、納品するもののクオリティにも影響を与えることがあります。
しかし、なかには納期に間に合わずギリギリになって焦ってしまう人も。
ここではフリーランスとして活動していて納期に間に合わない可能性がある人の特徴と、その改善策を紹介します。
締め切り間際まで作業に取り掛からない
納期を間に合わせられないフリーランスの特徴として、締め切りが迫っているにも関わらず、作業に取り掛からないことが挙げられます。
いつまでも作業に取り掛からないでいると、納期ギリギリのタイミングになって急いで作業することになります。
すると提出物の品質が低下し、「納期に間に合うか分からない」というストレスが増加する悪循環に陥ることも。
締め切り日までに計画的に作業を進めるには、仕事に取り掛かる前にしっかりと計画を立て、作業工程を分割し、こまめに進捗を確認することが大切です。
スケジュールの考案を正確に行い、締め切りに向けて段階的に作業を進めることで、納期に間に合わせられるようになります。
スケジュールを逆算していない
スケジュールを逆算していないことも、納期に間に合わないフリーランスの特徴と考えられます。
仕事を受注するときに、提出するまでに必要な作業量や各タスクの所要時間を把握していないと、納期までの行動の流れを正確にイメージするのが難しくなります。
提出までにどのような動きをするのか把握しきれていないことが、納期遅れの原因になる場合があるのです。
スケジュールを逆算する際は、納品するまでに必要な作業を細かく確認し、それに基づいて優先順位を設定するようにしましょう。
自分のスキルに見合わない仕事を引き受けている
納期に間に合わない原因として、自分のスキルに見合わない仕事を引き受けてしまっている可能性もあります。
自己評価の機会が不足していたり、客観的な判断ができていなかったりすると、想像以上に作業に時間がかかってしまい、納期に遅れてしまうケースがあるのです。
実力とかけ離れた難易度の仕事を受注している場合は、今の自分が持っているスキルや実績を改めて評価し直し、それに基づいて仕事を選択するようにしましょう。
新しい技術の勉強をする際は時間に余裕を持って学習を進め、実践的な経験を積むことも視野に入れることをおすすめします。
クライアントの言いなりになっている
クライアントからの指示をすべて受け入れて、言いなりになってしまうことも仕事の進捗に悪影響を及ぼすケースがあります。
確かに、クライアントからの指示・要望・変更依頼などに柔軟に対応することはとても重要です。
しかし仕事をしている以上、プロジェクト全体の成功を優先する必要があります。
もしクライアントからの指示が納期に影響するようであれば、適切なコミュニケーションを取り、調整することが大切です。
「納期に間に合わないのでは」と感じた時点でクライアントには納期の調整を提案し、双方が納得できる仕事の計画を立てることを心がけてみてください。
納期を交渉するときに大切なポイント
フリーランスとして仕事をしていると、時には予期せぬ事態や追加の作業が発生し、納期の交渉が必要になる場面があります。
納期の交渉を成功させる鍵となるのは、クライアントとの円滑なコミュニケーションです。
ここでは、クライアントに納期の変更を交渉する際に大切なポイントを紹介します。
できるだけ早くクライアントに連絡する
「納期に間に合うか分からない」と思ったら、まずはできるだけ早くクライアントに連絡しましょう。
遅れる可能性があることを早い段階で伝えることで、クライアントも状況を把握しやすくなります。
クライアントと解決策を模索する時間も十分確保できるため、信頼関係を損なうリスクを軽減できるでしょう。
クライアントに連絡する際は、丁寧かつ具体的に現在の状況を伝えることが大切です。
納期に間に合いそうにない理由や、どのような対応を検討しているのかをクライアントへ明確に説明してみてください。
迅速かつ誠実なコミュニケーションを心掛けることで、トラブルを最小限に抑えられます。
現在の納期で受注した場合のデメリットを伝える
納期を交渉する際は、クライアントに現在の納期で受注した場合のデメリットを伝えることも重要です。
例えば急いで作業すると品質に影響を与える可能性があることや、十分なリサーチ・検討が行えないことなどを説明するのです。
クライアントも仕事の品質を重視しているはずなので、その点を強調することで理解を得やすくなるでしょう。
【コピペOK】クライアントに納期を交渉するときの例文
ここでは、実際にクライアントへ納期を依頼する際に送る文章の例を紹介します。
メールの場合はある程度形式に則り、丁寧な文面を心掛けると良いでしょう。
チャットやクラウドソーシングサイトのメッセージ画面は、メールの時ほどかしこまる必要はありませんが、連絡事項を端的にまとめるようにしてみてください。
メールの場合
件名:【緊急】仕事の進捗と納期に関するご相談
本文:
株式会社○○
○○課
○○様
イラストレーターの○○でございます。
日頃よりお引き立て賜りありがとうございます。
○月○日(曜日)付けで納品予定のイラストですが、
納期に○日ほどのご猶予を頂き、
納品日を○月○日(曜日)に変更していただくことは可能でしょうか。
イラスト作成に使用しているタブレットに不具合が発生したため、
スケジュールに遅れが生じております。
現在作業ができる範囲で鋭意制作中ですが、
お約束の納期での提出は致しかねる状況でございます。
ご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
署名
件名:【緊急】仕事の進捗と納期に関するご相談
本文:
株式会社○○
○○課
○○様
日頃よりお世話になっております。
エンジニアの○○でございます。
本日は○○の納期についてご相談したく思い、ご連絡差し上げました。
誠に恐縮ではございますが、
○月○日(曜日)の納期を○月○日(曜日)に延期していただくことは可能でしょうか。
急遽通院の予定が入り、半日ほど仕事をすることができなくなりました。
突然の申し出となってしまい、大変申し訳ございません。
ご迷惑をおかけしますが、ご確認・ご検討いただけますと幸いです。
署名
チャット・クラウドソーシングサイトの場合
お世話になっております。
本日は納期についてご相談したいことがあり、ご連絡しました。
現在進行中のお仕事の納期は○月○日(曜日)に設定されおりますが、○月○日(曜日)まで延ばしていただくことは可能でしょうか。
執筆テーマに関する調査に想定以上の時間を要しているため、○日間ほど追加でお時間を頂きたく存じます。
突然の申し出となってしまい大変恐縮ではございますが、ご検討いただけると幸いです。
日頃よりお世話になっております。
現在作業を進めている○○の納期ですが、○月○日(曜日)まで延長していただくことは可能でしょうか。
先日追加でご依頼いただいた作業を加味すると、現在の納期では十分なクオリティのものを提出することは難しく感じております。
お手数をおかけしますが、ご確認いただけますと幸いです。
納期が遅れてしまった場合のリスク
仕事の納期に遅れてしまうと、次のような事態が発生するリスクがあります。
- クライアントからの信頼度の低下
- 仕事の品質低下
- ストレスの原因になる
- 報酬の減額
- フリーランスとしての競争力低下
締め切りを過ぎてから納品すると、クライアントからの信頼度や仕事のクオリティが低下し、場合によっては報酬を減額されてしまう可能性があります。
それに「納期を守らない人」というイメージが定着すると、今後は仕事を依頼してもらえる機会も減少するでしょう。
納期が迫って来るプレッシャーや、仕事を獲得できないことが、ストレスとして自分の身に降りかかってくることも。
納期遅れには良いことがほとんどないので、「納期に間に合わない」と思ったときはすぐに迷わずクライアントへ相談することを心掛けましょう。
まとめ
フリーランスとして活動し続けるには、納期を守ることはとても大切です。
しかし、時には「納期に遅れそう」「納期に間に合わない」と感じる場面もあるでしょう。
そんなときはできるだけ早めにクライアントに連絡し、納期を調整することが大切です。
あらかじめ納期を調節しておくことで、納期遅れによる信頼関係への悪影響や、クオリティの低下を防ぐことができます。
仕事の納期が間に合いそうにないときは、本記事で紹介した例文も参照しながら、クライアントに声を掛けてみてくださいね。