フリーランスを目指して!独立に必要な費用の目安を解説

フリーランス

フリーランスとしての独立は、新しい挑戦への第一歩です。成功させるには、計画的な費用の準備と必要に応じた資金調達が欠かせません。

本記事では、フリーランスとして独立する際に必要な費用を解説します。資金の調達方法も紹介しているので、将来フリーランスになりたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

フリーランスの独立にかかる初期費用

フリーランスとして独立するには、さまざまな費用が必要です。まずは業種や分野を問わず、ほとんどの人が用意することになる物を紹介します。

パソコン・通信関連費

フリーランスにとって、性能の良いパソコンと迅速な通信手段は欠かせません。記事の執筆やプログラミングをするときだけでなく、取引先との連絡、オンラインミーティング、請求書の発行など様々な場面で使用します。

できる限り性能の良いものを選び、円滑に仕事ができる環境を整えましょう。パソコンの値段の目安は新品で10万~20万円、光回線の工事費は2万~3万円です。

仕事の都合上、より高スペックのパソコンが必要な場合は、その分費用も高額になります。光回線に関しては、ホームルーターたポケットWi-Fi等を使えば工事費を抑えることが可能です。

会計ソフト

フリーランスとして独立すると、自分で帳簿を作成して取引の内容を整理し、確定申告をしなければなりません。確定申告は1年間の収入と支出を整理し、所得税を納税するために必要な手続きです。

確定申告をしないとペナルティが課されるケースもあるので、会計ソフトを使用して正確に収支を記入することが大切です。

クラウド型会計ソフトの費用の目安は月額1,000円~インストール型会計ソフトは1万円が目安です。

場合によっては必要なフリーランスの独立にかかる初期費用

フリーランスとしての働き方や業種、既に所有している備品などによっては、追加で物を購入したり、レンタル契約を結んだりすることになるかもしれません。ここでは、場合によっては必要な初期費用をいくつか紹介します。

名刺

フリーランスとして独立するのに合わせ、名刺を準備しておくと良いケースがあります。

特に取引先と対面で仕事をする機会がある方は、信頼性を確保するためにも名刺を作成しておくことをおすすめします。

デザインやロゴの作成、印刷費などを合計すると、目安金額は1万~20万円です。依頼先やデザインによって、金額が大きく異なることを留意しておきましょう。

ただし、近年は初心者でも簡単に扱えるデザインソフトが登場しており、専門家に依頼しなくても自力で名刺を作成できるようになっています。費用を節約したいときは、自分で名刺を作ってみるのもひとつの手段です。

また「基本的にはインターネット上でのみ仕事をする」等、働き方によっては名刺が要らない方もいます。

自分の状況に合わせて名刺を作成してみてくださいね。

プリンター

ドキュメントやプレゼン資料の印刷が必要な場合は、仕事に必要な性能を備えているプリンターを購入しましょう。特にデザイナーの場合、解像度が重要になる場面が多いかもしれません。

仕事用のプリンターとして使うならレーザープリンター、他人に見せる予定はなく自分の仕事で少し使いたいときはインクジェットプリンターを選ぶと良いでしょう。

レーザープリンターの費用の目安は1万~3万円インクジェットプリンターは5,000~2万円です。

コワーキングスペースやオフィスの利用料

働き方によっては、在宅ワークではなくコワーキングスペースを利用したり、自分だけのオフィスを構えたりする方もいるかもしれません。

コワーキングスペースの利用料の目安は月額5,000~3万円オフィスの家賃は3万~10万円とサービス内容や立地などにより大きな幅があります。

オフィス家具

デスク、椅子、棚といったオフィス家具は、作業環境を整えるために欠かせない存在です。

サイズや機能により価格に差はありますが、パソコン用のデスクは7,000~2万円オフィスチェアは7,000~1万円棚は4,000~1万円くらいが目安のようです。

ただし既に自宅にある家具をオフィス家具として使ったり、主にコワーキングスペースで作業したりする場合は、新しく家具を買う必要がない可能性もあります。

仕事で使用するソフトウェア

プログラミングを行うならプログラミングソフト、動画編集をするなら動画編集ソフトなど、仕事内容によっては、専用のソフトウェアを導入する方もいるでしょう。

ソフトウェアを導入することで、よりスムーズに仕事を進めたり、クオリティの高い成果を提出したりできるようになります。

プログラミングソフトの価格の目安は無料~1万円動画編集ソフトは無料~5万円画像編集ソフトは無料~3万円です。

ソフトウェアは、機能の豊富さなどにより価格が大きく異なります。自分の仕事に支障をきたさない製品を購入するようにしましょう。

ホームページの開設費

自分だけのホームページを制作すると、受注している仕事内容や事業内容を伝えやすくなります。

過去の実績を詳しく掲載することもでき、顧客からの信頼確保にも効果が期待できるため、ホームページを作成しているフリーランスは一定数存在します。

その道のプロであるイメージを伝えるなら、自分のホームページを作成しておくと良いでしょう。

ホームページの制作を制作会社に依頼する場合は、5万~30万円ほどの費用がかかります。

制作するページ数や搭載する機能によって開設費は変化するので、詳しい金額は制作会社との見積もりで算出してみてください。

分野別|フリーランスとして独立するときに用意する費用の目安

一口に「フリーランス」と言っても、分野や業種ごとに用意するものは異なります。

Webデザイナーなら画像素材の調達費、動画編集なら動画編集ソフトやカメラも必要かもしれません。

自分自身が置かれている具体的な状況やニーズに合わせて、独立に必要な費用を準備してみましょう。

ここでは、分野・職種別に初期費用の目安の一例を紹介します。

あくまでも目安なので、「自分はどうかな」と想像しながら読んでみてください。

ライターの場合

フリーランスのライターになる場合は、快適な作業環境を整えるためにパソコンやソフトウェアに適切な予算を割り当てることが大切です。

パソコン10万~15万円
ライティングに使用するツール・ソフトウェア5,000~1万円
文房具5,000~1万円
名刺~1万5,000円
ホームページの制作費3万~5万円
合計(目安)14~23万5,000円

エンジニアの場合

開発環境を整えるため、高性能なパソコンやソフトウェアライセンスを購入した方が良いケースがあります。

また、エンジニアとしてのスキル向上や人脈形成のため、技術書の購入費やイベントへの参加費も考慮しておきましょう。

高性能なパソコン15~20万円
開発ツール・ソフトウェアライセンス2万~5万円
技術書・参考書1万~2万円
プログラミング用のデスク・椅子3万~5万円
イベント・研修への参加費1万~3万円
合計(目安)22~35万円

Webデザイナーの場合

高クオリティなデザインをするには、ある程度機能が揃っているデザインツールやグラフィックタブレットの使用が必要不可欠です。

場合によってはポートフォリオの制作費が必要なことも考慮しておきましょう。

パソコン10~15万円
高性能なデザインツール2~5万円
グラフィックタブレット3~5万円
デザインツール・素材の利用権1~2万円
デザイナー向けソフトウェア1~3万円
ポートフォリオ制作費2~4万円
合計(目安)19~34万円

動画編集の場合

動画編集では、専用のソフトフェア・撮影機材・照明機器などさまざまな物を準備する必要があります。

高性能な製品ほど価格は高くなり、製品ごとの価格の幅もかなり広いので、あくまでも目安として参照してください。

高性能なパソコン15~20万円
動画編集ソフト3~6万円
カメラ10~20万円
マイク・音響機材2~4万円
照明機器1~3万円
グリーンバック・セット製作費2~4万円
合計(目安)33~57万円

SNS運用代行の場合

SNS運用代行では、ターゲット層にリーチするための広告やコンテンツ作成に予算を計上してみましょう。

運用戦略の関係上インフルエンサーとのコラボが必要な場合は、コラボ費も加味することをおすすめします。

パソコン10万~15万円
ソーシャルメディアのマネジメントツール1万~3万円
カメラ・スマートフォン5万~30万円
コンテンツ作成ツール2万~4万円
広告出稿費2万~5万円
インフルエンサーとのコラボ費1万~3万円
合計(目安)21万~60万円

事務・秘書代行の場合

事務・秘書代行では、円滑に業務を進めるため、オフィス環境や通信機器を充実させることが大切です。

スキル向上のため研修に参加したり、コンサルティングを受けたりする場合は、その費用も計上しておきましょう。

パソコン10万~15万円
オフィス家具(机・椅子)3万~6万円
事務用品・文房具1万~2万円
通信機器・ソフトウェア2万~4万円
研修・セミナーへの参加費1万~3万円
コンサルティングの依頼料2万~4万円
合計(目安)19万~34万円

費用なしでフリーランスとして独立できることもある

場合によっては、初期費用をかけずにフリーランスとして独立できる方もいます

例えば既に所有しているパソコンや備品を、そのままフリーランスの仕事道具として使用できる方は、フリーランス独立にあたり追加で物を購入しなくても良いケースがあるのです。

自宅で使っていた個人用のパソコンや部屋に置いてある机は、フリーランス独立後の仕事用として転用できるかもしれません。

独立の費用を完全に無料にするのは難しくても、費用の節約には効果が期待できるので、使える物が近くにないか探してみるのもおすすめですよ。

フリーランスの独立に必要な費用を準備する方法

状況や仕事内容によってはフリーランスとして独立するには費用が高く、すぐに予算を確保するのが難しいケースがあります。

ここでは、フリーランスになるために有効な資金調達の方法をいくつか紹介します。

貯金

フリーランスとして独立するための費用を用意する際は、まずは自力で貯金することを試みてみましょう。

毎月のお給料から数万円ずつボーナスが入ったらまとまった金額退職金の一部を独立費に充てるなど、さまざまな方法があります。

できるだけ貯金から独立の費用を賄えば、他人からお金を借りなくて済むため、返済のことを気にせず仕事に集中できるでしょう。

補助金・助成金を使用する

仕事の内容によっては、補助金や助成金を使える場合があります。

金融機関からの融資とは違い、受け取ったお金を返済しなくて良いのが補助金・助成金のメリットです。

フリーランス向けの補助金・助成金としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 小規模事業者持続化補助金
  • IT導入補助金
  • 自治体による支援金制度

フリーランスとしての独立に際し、費用の全額を用意するのが難しいときは、補助金や助成金を活用してみましょう。

家族・友人からお金を借りる

自力で独立の費用を用意するのが難しいときは、家族や友人からお金を借りるのもひとつの手段です。

家族や友人なら話しやすいこともあるでしょうし、金融機関からの融資のような利子が付かない可能性だってあります。

家族や友人からお金を借りる場合は、フリーランスとして活動する方針や事業内容をしっかりと説明することが大切です。

また、借りたお金は期日までにきっちり返すことも忘れずに。

借りたお金を返せないとお互いの信頼関係に影響しかねないため、家族や友人からお金を借りるときは慎重に話を進めるようにしましょう。

融資を受ける

大規模なシステム開発を行う等、フリーランスとして独立するときに多額の資金が必要なときは、金融機関やオンライン融資サービスから融資を受けるのもひとつの手段です。

融資では使用目的や経理状況などをもとに、借りられる金額が決定します。

借りたお金は利子を上乗せして期日までに返済する必要があるのも、融資の特徴です。

借りたお金の用途やスケジュールを立てて返済できることを説明できる場合は、融資を検討するのも良いでしょう。

ただしフリーランスとして独立したばかりだと、実績が足りない、収益が安定して出ているのか分からない、返済能力があるのが判断できないといった理由で融資を受けられない可能性があることも留意しておいてください、

フリーランス独立後に持っておく運転資金の準備も忘れずに

フリーランスとして独立するときは、運転資金の準備も忘れないようにしましょう。フリーランスとしての運転資金とは、生活や仕事を続けるために最低限必要な資金のこと。

万が一仕事がなくなっても、一定期間は生活したり、オフィスやライセンスを一定期間利用したりできるようにしておきましょう。

フリーランスとして独立する際の、運転資金の目安は約3ヶ月分です。毎月25万円必要と見込まれる場合は、初期費用+運転資金75万円を準備しておきましょう。

収入が途絶えたとき資金に余裕がないと、生活がままならなくなり、ストレスにより仕事にも手が付かなくなるという悪循環に陥る可能性もあります。

会社員時代のボーナスの貯金や退職金などの一部を、運転資金に充てることも検討してみてください。

まとめ

フリーランスとして独立するには、計画的に資金を準備することが大切です。独立にかかる費用をしっかりと把握し、適切な対策をすることは成功への近道にもなるでしょう。

状況に応じて資金の一部を借りるほか、運転資金も確保しておく等、柔軟な考え方と着実な行動で、フリーランス独立の夢を叶えてくださいね!

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