【体験談あり】クラウドソーシングサイトの怪しい仕事の特徴を10個紹介

クラウドソーシングは、企業や個人がインターネットを介して不特定多数の人に仕事を発注する業務形態のことです。

企業や個人が募集している仕事を掲載するクラウドソーシングサイトも多数登場しており、利用者は増加しています。

しかしながら、なかには自社の商品の購入やマルチ商法に参加させるため、クラウドソーシングサイトを使う人がいるのも事実。

受注する側としては仕事するためにクラウドソーシングサイトを利用しているのですから、怪しい仕事は避けたいですよね。

そこで今回は、クラウドソーシングサイトで見かける怪しい仕事の特徴を10個紹介します。

クラウドソーシングサイトの利用歴3年の筆者が怪しい仕事へ応募してしまったときの体験談も掲載しているので、同じ轍を踏まないよう、ぜひ参考にしてみてください。

クラウドソーシングサイトには怪しい仕事が多いの?

結論からいうと、クラウドソーシングサイトは怪しい仕事ばかりではないと考えて良いでしょう。

大多数は仕事を引き受けてくれるワーカーを探している善良なクライアントで、怪しい仕事を掲載しているのは少数です。

クラウドソーシングサイトの運営としても、安心してワーカーが利用できることはサイトの成長に繋がりますから、セキュリティチェックも年々強化しています。

「誤って怪しい仕事を受注してしまうのが怖い」という理由で、クラウドソーシングサイトの利用を諦める必要はありませんよ。

ただし、悪質なクライアントがごく一部ではありますが存在するのも事実です。

怪しい仕事の特徴をしっかりと覚えて、安心してクラウドソーシングサイトを使えるようになりましょう!

クラウドソーシングサイトの怪しい仕事の特徴ー仕事内容編ー

まずはクラウドソーシングサイトで見かける、怪しい仕事の仕事内容の特徴を紹介します。

仕事内容の詳細情報を記載している画面で確認してみましょう。

作業は簡単なのに報酬は高額

クラウドソーシングサイトを見ていると、「スマホで○○するだけ!」「高額報酬」といった謳い文句が書かれた仕事がたまに掲載されています。

ここで「自分もできそう!」と思い、飛びついてしまうのは要注意。

3万円の報酬がもらえる案件でも、スマホで数十時間作業しないと仕事が終わらない場合があります。

また、仕事内容の詳細情報に記載されている金額は最高額で、実際に作業をしてみると500円程度にしかならないことも。

もちろん特別なスキルが要らない案件や、誰でもできる仕事はクラウドソーシングサイトに掲載されています。

しかし作業は簡単なのに報酬が高額な場合は、手軽さや報酬の高さでワーカーをたくさん集め、膨大な作業を低単価でさせようとしている可能性があります。

「簡単作業で月20万円!」のような案件を見かけたときは、注意するようにしましょう。

商品の購入を前提としている

クラウドソーシングサイトに掲載されている仕事のなかには、「我々が指定する教材で勉強してから仕事をしてもらいます」「商品を購入してレビュー記事を書いてください」といったものがあります。

このように商品の購入を前提としている場合、何も知らないワーカーに自社の商品を購入させること目的かもしれません。

クライアント側で商品の購入が確認できたら、報酬を支払わず音信不通になるケースもあります。

仕事をするのに商品の購入が必要なときは、クライアント側がその費用を上乗せして報酬として支払うのが一般的です。

「この商品を買ったら仕事ができるんだよね」と思ってクライアントが言うことを鵜吞みにせず、一度立ち止まって本当に受注して良いか考えてみましょう。

テストライティングの報酬が安すぎる・無報酬

ライターとしてクラウドソーシングサイトを利用している方は、仕事を受注する前にテストライティングが実施される場合があります。

テストライティングとは、ライターの採用試験のようなもの。

クライアントが提示したテーマについて書いた文章を提出し、そのうえで契約するライターが決定します。

このテストライティングも、契約後の金額ほどではありませんが、文字数×0.3~1円の金額が報酬として支払われるのが一般的です。

もし5,000文字のテストライティングの報酬が無料や500円程度のときは、安い金額で本格的な記事を1記事書かせることを目的としている可能性があります。

クラウドソーシングサイトの怪しい仕事の特徴ークライアント編ー

クラウドソーシングサイトの怪しい仕事は、クライアントの情報からも見分けることができます。

クライアントの詳細な情報がまとめられている画面を表示して、チェックしてみましょう。

たいていの場合、クライアントの詳細な情報をまとめた画面はクライアント名をクリック(タップ)することで表示されます。

他のワーカーからの評価が低い

クラウドソーシングサイトのクライアントのページを見てみると、ほとんどの場合、他のワーカーからの評価がまとめて掲載されています。

ワーカーからの評価が低い場合は、過去に何かトラブルがあったとが考えられます。

気持ちよく仕事を進めるため、他のワーカーからの評価が低いクライアントが募集している仕事は避けるようにしましょう。

個人情報を聞き出そうとする

SNSのIDやクレジットカードの番号といった個人情報を、「仕事に必要だから」と尋ねられるケースもあります。

この場合、クライアント側は仕事の依頼ではなく個人情報の収集を目的としているか、募集内容とは違う仕事をさせようとしているかもしれません。

またSNSでのやり取りによって受注した仕事は、音信不通になれば報酬を支払わなくて済むのですから、ただ働きさせられてしまうことも。

善良なクライアントであれば個人情報を尋ねる際、契約書の作成クラウドソーシングサイトの運営会社からの承認など、適切な手続きを取ってくれます。

外部ツール・SNS・サイトへの登録を求める

募集に応募してやり取りを始めると、外部ツールやSNS、サイトへの登録を求めるクライアントがいます。

もちろん仕事内容の都合上、外部のツールやサイトへの登録が必要なことは多々あります。

しかしクライアントは通常、自社が用意したアカウントをワーカーに教えたり、クラウドソーシングサイトからの承認手続きを行ったりするはずです。

どうしてもワーカー自身が登録する必要があるときは事情をきちんと説明しますし、質問にも答えてくれます。

なんのサポートもないまま外部のツール・SNS・サイトへの登録が求められた場合は、個人情報の収集サービス商品販売などを目的としていることを疑って良いでしょう。

コミュニケーションが取れない

コミュニケーションが取れないクライアントの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 返信が遅すぎる(5日以上空く)
  • 質問に答えてくれない
  • 質問内容とズレたことを回答する

これらの特徴に当てはまるときは、悪質なクライアントである可能性があります。

優良なクライアントであれば質問にはきちんと答えてくれますし、返信が遅いときは催促の連絡を入れるとメッセージを返してくれますよ。

発注ルール・ガイドラインのチェックが完了していない

各クラウドソーシングサイトでは、サービスを利用するにあたり注意することを定めた発注ルールガイドラインを用意しています。

クラウドソーシングサイトの運営会社が定めた決まり事をチェックしていないクライアントのなかには、詐欺に近い案件を募集しているのも見かけます。

ただし評価が高く募集実績が豊富なクライアントのなかにも、ルールのチェックが完了していないところも一定数存在します。

クライアントの評価や実績と、チェックが完了しているかを照らし合わせながら仕事を受注するようにしましょう。

本人確認されていない

クラウドソーシングサイトのなかには、本人確認しなくても利用できるものもあります。

クラウドソーシングサイトで仕事を探していて、本人確認していないクライアントの案件に興味を持ったときは要注意です。

なぜならマルチ商法の勧誘や悪質な仕事の依頼をクラウドソーシングサイト上で行った場合、本人確認していると身元がバレやすいことを考慮し、あえて本人確認していないケースがあるからです。

もちろん本人確認していなくても良いクライアントはいるため、メッセージのやり取りや評価を参考に仕事に応募するか判断してみてください。

契約・仮払い前に作業を始めるよう求める

クラウドソーシングサイトで仕事するときは、契約もしくは仮払いが完了してから作業に取り掛かるのが基本的な流れです。

しかし悪質なクライアントだと、「うちの会社の方針で、仮払い前に仕事をしてもらうことになっています」「初回なので、契約する前に出来上がったものを見せてください」など、言葉巧みにワーカーをだまそうとするのです。

クラウドソーシングサイトに登録したばかりの初心者ほど「そういうものなのかな」と納得してしまい、作業を始めてしまうこともあります。

このような要求をするクライアントは無料で仕事をさせることを目的としており、出来上がったものを提出したあと音信不通になる可能性があります。

契約・仮払い前に仕事を始めるよう求められたらクライアントに本当に良いのか一度確認し、それでも作業を始めるよう言われたら受注を断るか、クラウドソーシングサイトの運営会社に通報するようにしましょう。

カモフラージュした仕事に要注意!一目で怪しい仕事と判断できないことも

クラウドソーシングサイトに掲載されている仕事のなかには、一目で怪しい仕事と判断するのが難しいものもあります。

仕事内容の詳細を記載する欄には何の問題もなく、契約前のメッセージのやり取りは普通にできていたのに、契約すると突然SNSID提出を求めたり、違う仕事をするよう要求したりするのです。

このようにカモフラージュした仕事は、クラウドソーシングサイトを長く使っていても見分けるのは難しいものです。

もし契約後に違和感を覚ることがあったら、クライアントに質問してみましょう。

優良なクライアントであればワーカーが納得できるまで真摯に対応してくれるはずです。

強引に話を進めようとする、音信不通になる等の対応をされた場合はやり取りを中止し、クラウドソーシングサイトの運営会社への通報も検討してみてください。

怪しい仕事に応募・契約してしまった!どう対処したらいい?

しっかり気を付けているつもりでも、応募や契約したあとに「やっぱり怪しくない?」と気づくことはあるでしょう。

できれば仕事に取り掛かるのは止めて、やり取りも控えたいですよね。

そんなときは、次のような方法を試してみることをおすすめします。

対処法詳細
仕事の詳細情報を見直す仕事の詳細情報と実際に依頼された仕事の内容を照らし合わせます。もしかすると自分の考え過ぎである可能性もあるので、一度見直してみましょう。
クライアントにメッセージを送る疑問に思った点をメッセージで尋ねます。優良なクライアントであれば、親切に対応してくれます。
仕事の受注を断る「急用が入った」「家庭の事情で仕事ができなくなった」等、適当な理由で仕事の受注を断ります。
クラウドソーシングサイトの運営会社に通報するほとんどのクラウドソーシングサイトでは悪質なクライアントをなくすため、通報制度を設けています。確実に怪しいと感じたときは、通報するのもひとつの手段です。

【体験談】筆者が実際に経験したクラウドソーシングサイトの怪しい仕事

筆者
筆者

ここではWebライターとして3年間クラウドソーシングサイトを利用している筆者が、実際に出会った怪しい仕事やクライアントに関する体験談を紹介します。

SNSの登録&商品の購入を求められた

3年間クラウドソーシングサイトを利用していて、SNSの登録を求められたことが2回ありました。

2回ともカモフラージュされており、仕事内容は通常のライティング案件と同じだったため「大丈夫だろう」と判断して応募文を送信したところ、SNSの登録を求められたのです。

同時に「まずはこのSNSを登録し、教材を購入してから仕事をしてもらいます」「この教材で勉強した人は独立○ヶ月で毎月△万円稼げるようになり~」といったメッセージも送られて来ました。

1回目は驚いてしまい、「どうしよう」とメッセージが来て数時間放置してしまいましたが、再度画面を開いたら仕事の情報が削除されていました。

もしかすると他の誰かが運営会社に通報したか、運営会社のスタッフが巡回したときに目に付いたため対処してくれたのかもしれません。

2回目はすぐに運営会社へ通報し、事なきを得ました。

テストライティングの報酬が0円&音信不通

テストライティングの報酬が0円で、数日やり取りをしたあと音信不通になったことも1回ありました。

仕事内容の詳細を記載している欄には「テストライティングを行います」とだけ書いており、報酬につい言及されていないことを見落としたまま契約してしまったのも一因です。

テストライティングの内容は、クライアントが提示したテーマの記事を5,000文字を目安に執筆すること。

報酬は0円です。

ほとんどのテストライティングでは1文字×0.3~1円の報酬が支払われるため、今回だと1,500円以上は報酬としてあるはず。

疑問に感じてクライアントに尋ねたところ、「社内で確認します」とだけメッセージが帰って来て、その後は音信不通になりました。

契約した後の出来事だったので1週間ほど経過した後に再度メッセージを送り、さらに1週間ほど待ちましたが返信はなし。

やむを得ず「契約終了リクエスト」を送れましたがこれにも反応がなく、一定期間を過ぎて自動的に契約は解除になりました。

仕事内容の詳細を隅々まで確認していれば防げたかもしれないので、筆者にとって教訓となる出来事でした。

まとめ

今回はクラウドソーシングサイトで募集されている怪しい仕事の特徴として、以下の10個を紹介しました。

  • 作業は簡単なのに報酬は高額
  • 商品の購入を前提としている
  • テストライティングの報酬が安すぎる・無報酬
  • 他のワーカーからの評価が低い
  • 個人情報を聞き出そうとする
  • 外部ツール・SNS・サイトへの登録を求める
  • コミュニケーションが取れない
  • 発注ルール・ガイドラインのチェックが完了していない
  • 本人確認されていない
  • 契約・仮払い前に作業を始めるよう求める

なかには通常の募集と同化するようカモフラージュした仕事もあるので、実際に作業に取り掛かるまでは注意した方が良いかもしれません。

しかしこのような怪しい仕事はごく一部ですし、特徴と対処法さえ把握しておけばある程度避けられるようになります。

本記事が、信頼できるクライアントとの出会いや契約の助けになれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました